束の分配不等式の証明
束の分配不等式の証明が少し調べたところ見つかりにくかった(というより日本語では見つけられなかった)ので、書いておこうと思います。
そもそも、束の分配不等式とは何かというと、任意の束の任意の元A,B,Cについて、
が成り立つ、というものである。これが任意の組み合わせについて等号で成り立つとき、その束を分配束という。
確認だが、
である。
また、この定義から
であることが示される。
では、実際に証明してみる。
第1式のみ証明する。
の定義より、 , であるので、
が成り立つ。
これは、Aがとの上界に入っており、右辺は最小の上界であることから示される。
また、、であるので、上と同様にして
が成り立つ。
したがって、示したい式の右辺はAとの下界であり、左辺はAとの最大の下界なので、(左辺)(右辺)が成立する。
第2式も同様にして示される。