加算非加算無限
無限には二種類あるということを知っていますか?
聞いたことがある人も多いと思いますが、無限は自然数の無限である加算無限と、実数の無限である非加算無限があります。
無限集合のうち、自然数全体の集合から全単射が存在する集合を加算無限集合といいます。逆に、からの全単射が存在しない集合を非加算無限集合といいます。
全単射が存在するということは、その集合の要素に一対一対応が存在するということなので、イメージとしては集合の要素の「数」が同じ、ということです。
感覚として分かる人も多いかと思いますが、例えば自然数のうち偶数だけを取ってきた集合(ここではと書きます)や、整数全体の集合は加算無限集合です。
からへの全単射fは、例えば
とすることで得られ、からへの全単射gは、例えば
とすることで得られます。
また、非加算無限集合の代表例は、実数全体の集合です。
との間に全単射が存在しないことを示すには、対角線論法という論法を使うのですが、これの説明は次回に回したいと思います。