ベルンシュタインの定理(2)
今回は、ベルンシュタインの定理を証明します。
まず、 かつ であるとします。濃度の大小関係の定義からからへの単射 とからへの単射 が存在します。ここで、写像 として を考えます。
この元で、の部分集合の列 を、以下のように考えます。
こうすると、この列は減少列、つまり となります。
また、 が単射なのでその合成 も単射です。そのため、 を各 から への写像としてみると全単射とみなせます。つまり、
\[ |A_1|=|A_3|=|A_5|=\cdots ,\ |A_0|=|A_2|=|A_4|=\cdots\]
であることがわかります。同様にして は から への全単射とみなせるので、 です。
以上より、 を示せば、 であることが示せます。
これは具体的に全単射を構成することで示します。
まず、\( K=\cup_{i=1}^{\infty}A_i \)とします。このもとで、\( \Phi:A\to A_1\)を
\[ \Phi(x)=\begin{cases}
h(x)\ &(x\in A_{2n+1} \setminus A_{2n})\\
x &(x\ \in \left( A_{2n+2}\setminus A_{2n} \right)\cup K)
\end{cases} \]
とすればこれは全単射となり、ベルンシュタインの定理が証明できたことになります。
最後の写像は、イメージとしては二つずつ内側に押し込めていくイメージです。実際に図を書いてみて確認してみてください。